時代小説にハマりそう

普段小説は読まず、もっぱらワンテーマである新書関係ばかり買う私です。
(といっても最近仕事以外で本を読む機会も無く)
小説って途中で読むのを止めると続きを忘れちゃったり、好みで無いと読むのを止めてしまうのが何とも気持ち悪くて。

少し時間ができたので、旦那が気晴らしに池袋にでも行ってくれ、というので
それに応えて小説を一冊持って東武東上線に乗ったのですよ。

で、つい先日、朝日新聞の読書特集でとりあげられていた川本三郎氏の記事から
藤沢周平の「橋ものがたり」(新潮社文庫)を持って電車に乗ったわけです。

「時代物」というとまっ先に歴史物、剣豪小説が連想され、
歴史に疎く画数が多い漢字が苦手な私は敬遠していたのですが
古今にこだわらず「庶民」の暮らしが好きな私は「市井もの」という言葉につられ
この小説を選んで買ったのです。
(というか、昔からお城の中の人とか権力争いとかに興味がないんです。庶民なんで。
権力とは違いますが「宮本武蔵」に至っては小説とはいえ、あんなに凄い人材を片端から殺していくのは日本の国力に悪影響を及ぼすのでは?と心配になりました)

「橋ものがたり」の一発目は「約束」。
お互い気になる存在の幼馴染みが5年後あの橋で必ず会おうね、と約束するも、
子供から大人に成長する過程で、お互い純粋ではなくなってしまうのですが
もうこれが・・・・・・読んでいて・・・・・
涙で本が読めない・・・

最初のうちは目が痛いフリをして目頭を抑えたりしていたんですが、
続きが気になるもんでつい読んでしまうと、また涙が盛り上がり困りました。
指でぬぐって解説を読んでほとぼりを覚まします。
う〜〜〜ん、井上ひさしの文も面白い。
で、再開。 
すぐにじわ〜〜〜ん。

仕方なく後ろにまとめてある本の紹介を読む。

「ほほう、『剣客商売』ってこんな漫画チックなキャラ設定なのか。読んでみようかな。」と気分も変わり再読するも、すぐに涙で本が読めない・・・・(つд`)
でも続きが気になる・・・・


結局「ええい、誰も私のことなんて見ていやしないから!」と開き直って
ハンカチ片手で読みましたよ!(たったの38ページ)

この調子で次々と読んでいきました!
短篇集ですので、読みごたえあり、
市井ものなので難しい漢字も出て来ません!!(笑)
結局男の書く「恋愛小説」でしたが、くどくなく、想像の余地を与える書き方なので
何度も読み返していろいろ考えて楽しむ余韻もありました。

一番泣けたのは「約束」でしたが
私の中では「思い違い」がぐんぐん頭の中で妄想が広がり
漫画にしてみたい!とまで思っています。

「思い違い」は指物職人として腕のいい若くてブサイクでもてない彼女いない歴23年の主人公が朝夕、橋ですれ違う美女に片思いする話なのですが・・・・
(以下ネタバレあり)




このブサイクで一途でモテない岩のような男がハッピーエンドになるというお話は実に幼少時からのワタシのツボでして、梶原一騎作品が好きな理由でもあります。
(今はワカル。これはきっと一騎先生の願望だと!)
左門豊作しかり、座王権太しかり。(伴は可哀想だ.....誰か助けてやって。
ん〜〜、マンモス西はあれでいいのかなぁ?あれはちば先生の配慮か。)
今の漫画じゃあり得ないですね。
やっぱね、一所懸命真面目に努力して生きてる人がブサイクなために報われないなんてイヤじゃないですか!

つまり「無法松>カサノバ」なのですよ!!(←いつの時代の人間だ)
なので「愛と誠」では岩清水くんに今一つ同情できなかったという変わった子供でした、ハイ。
(だって岩清水くんはハンサムだし優秀だし優しいし金持ちだし、愛チャンがいなくても絶対モテる!ほど恵まれてるし)

「きっと梶原一騎は『無法松の一生』が好きなはず!」
と思ったら「天下一大物伝」で主人公に使っていましたね・・・
こちらの漫画はちと恥ずかしかったですが・・・・


ーーーーーはっ! 話が脱線した。

で、先の川本氏が時代小説の魅力を簡潔に表しています。
「身分社会の中で自由に生きることは出来ない」
「その不自由さの中で命がけで戦って生きていき、鍛えられストイックに成長していく」
そして「時代小説とは戊辰戦争で破れた旧幕府側の敗者の文学である」
という仮説。

こういうところも「判官びいき」「無冠の帝王」「いぶし銀」「縁の下の力持ち」好き(地味好きなのね〜〜〜)な自分に重なります。
地味ながらも一所懸命生きている人間が好きなんです。

自分の好みに合った小説に出会えてちょっと興奮してます。
しばらくは「江戸市井もの」(人情もの)にダイブしてみたいと思いま〜〜す♪
by mieru1 | 2007-11-10 00:39 | いろんな感想 | Trackback | Comments(2)
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Commented by KAN at 2007-11-10 21:53 x
電車の中で本を読んで涙ぐむのは
それほど人目をはばかるようなことじゃないと思いますが。

自分は電車の中で筒井康隆の短編集を読んでましたが
偶然スラップスティックものが編みこまれていて、
妊娠した男性が陣痛でもだえ苦しむ場面で
噴き出すのを抑えるのに苦労しましたもん。
Commented by mieru1 at 2007-11-11 00:52
>KANちゃん
いや〜〜、笑いをこらえてるのも充分怪しい人に見えると思いますが。
やっぱり一応女なので人目は気になりますね。
でも案外そういうのってただの自意識過剰で誰も見ていないと思うんですがね。
むしろ開き直っていたほうが注目されないかもしれません。
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