松本かつぢ資料館へ行ってきました!

普段は電話予約をしないと入館できない「松本かつぢ資料館」ですがゴールデンウィーク中は予約不要とのことで5月2日、行ってまいりました。
閑静な住宅街の中に慎ましく看板が出ています。(個人のお宅なので要予約なのです)
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お手製のクルミちゃんの看板が目印です。カワイイ!
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中へ入るとかつぢ先生の末娘の「うさまま」さん@usamama924 が作品案内をしてくださいます。
説明の他にも展示されていない原画等をどんどん出して見せてくださいます。
写真もOKとの事なのでバシバシ撮ってきました。(でも帰宅してみたら撮り忘れも一杯・・・)

まずは絵本の原画「不思議の国のアリス」
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同じく「すずの兵隊」
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初期(叙情画)の頃の作品
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少女の必需品・便箋の表紙や紙のオモチャ等
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そして衝撃だったのがコレ!





完成原画の他にも下書き(ラフイメージ)や未発表作品も展示されていますが
このラフ画がまたスゴイのです!アタリ等無くほぼ一発描きに近い絵でこのまま作品にしてもいいくらいの完成度の高さ!(鉛筆線が薄いので色を弄っています)
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(これのどこがラフなんだよ〜〜〜orz)
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完成原稿はお化粧をバッチリ決めて登場するいわば最終形態。
ラフ画はいわば素顔。
かつぢ先生の絵は素顔からして美人だったのです!(驚き!)

そして何よりも凄いのはどの完成原稿にも修正の痕が無いこと!(うさままさんも「修正」の存在を知らなかったそうです)
漫画ではホワイト、切り貼り何でもありですが挿絵画家として一枚絵にかける緊張感、厳しいまでの完璧主義が美しい原画から伝わってきます。
例えば編集者さんから「この服の色は赤が良かった。」と言われると始めから描き直したそうです!!!

沢山の仕事を抱え、限られた時間内(締め切り)で毎回完成の高い作品を仕上げていく。
プロフェッショナルなのはもちろん、その精神力の強さに私は驚きました(絵以外のことでも)。
(当時の仕事のペースを知らないのですが、時間が無くて疲労が溜まると絵が荒れてくるものですが完璧主義者の先生が手を抜くはずがありませんし、何より色原稿で「間違い=修正」が無いのがスゴイのです。)



私がかつぢ先生の絵との出会いは幼い頃使っていたベビーグッズのキューピーの絵が記憶に残っているところから始まるのですが、大学時代に「松本かつぢの世界」(サンリオ)を買ってからこっち、2006年出版の「松本かつぢ」(河出書房新社)「少女の友/創刊100周年記念号」くらいしか手元にありません。その間画集等の作品集が一切出ていないようなのです。(1987年に「くるくるクルミちゃん」の単行本が出たようですね)
自分の母親より少し上の世代で圧倒的な人気作家だったのに現在まとめて作品を見られる本が無いとは!
それというのも先生の仕事の範囲が広く、「叙情画」「クルミちゃん等の児童漫画」「童画」にジャンルが別れてしまうのも要因なのかもしれなせん。

そして残念なのは「著作権法」が無かったので多くの原画が残っていないそうです。

便箋の絵もいくつか見ましたが、これがまた一枚絵として気合いの入った素晴らしい絵でこのほとんどが残っていないというのも後世に生まれた者としては残念です。

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(↑グッズのポストカードです)

今では見られないような掲載誌や絵本等も資料館では見られます。
展示室は狭いですがその分近くでじっくり見られます。
私は今回未発表作品ばかりに目が行ってしまいましたが次回は是非当時の雑誌や絵本を読んでみたいと思いました。

少女漫画とは接点が無かった私ですが(童画としての絵が特に好きです)挿絵画家というだけでなく、手塚治虫先生以前の「少女漫画の元祖」としても、もっと注目されて欲しいと思います。
by mieru1 | 2015-05-04 00:04 | いろんな感想 | Trackback | Comments(0)
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