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「偉い人」っていうのは・・・?

先日の『「手塚治虫」の伝記漫画 描いてます』でコメントをもらったことについて、ちょいと書き足してみたいと思います。

伝記(あるいは偉人伝)=「こういうことをした偉い人」というのが一番わかりやすい言い方かなと思いましたが、けっこう伝記物で表現するのが難しいのが
「あまり本人を悪く描かない事」というのがあります。

もちろん短いページ数で、様々なところまで描き切れないのですが、
人間だもの、短所も長所もあります。
しかし意外と子供向けの伝記を読むと明らかにそういう「欠点」を除いていることがあります。

思い返せば私も子供時代、伝記を読んで
「こんな悪い心のない完璧な人っているのかな〜〜。」と
偉人に対して近寄りがたいものを感じたことがありました。
多分子供に夢を壊すようなことをしてはいけない、という教育的配慮からくることでしょうが、やっぱり偉人の欠点を知ってこそ面白味があると思うのです。

とかく「短所」「欠点」は悪いものと受け止められがちですが、
私はこの「短所」があるからこそ、その裏面として「長所」があるのだと思うのです。

ーーー家の長男は小さい頃しょっちゅう泣かされて短気な私が「少しはやり返せ!」と言ってもやり返せない子でした。
でもよく考えてみると、すごく気の優しい子なんです。
やり返せなくて当たり前のことだったんです。
で、それは「優しい」ことと「「泣き虫」は合わせ鏡のようにセットなんだと気付いたわけです。

「光あるところに影がある」(「サスケ」のオープニングの台詞ですな)

「陰陽」

などという言葉が頭に浮かびました。
光(長所)だけの人間はいない。
光と影があってこそ人間なんだ、とその時実感できたのです。
(だからむやみと自分の短所を否定しなくていいと思います)

ですので、自分としてはなるべくそういう人間描写をしていきたいと思っています。
その方が深みが出て面白いはずなんです。
で、伝記など(漫画などの物語りも含みます)の場合、どうやってその人が壁を撃ち破っていくか、というところが見せ場にもなるし、その人の性格ならでは、というポイントになるのです。


そして強調しておきたいのが
「結果を出せた人だけが偉い」んじゃない、ということです。

伝記になるような人は結果として歴史的な偉業だったり、その後の人間の暮らしに影響を与えるような結果を残した人でしょうが、そうでなければ偉くないのでしょうか?

(今回のオリンピックで良い結果は出せなかったけれど、
私はスピードスケートの清水宏保選手はド偉い選手だと思います。
あんなに自分に厳しくなれる人って凄い・・・)


「現状に甘えず(言い訳をしないで)努力している人」
「報われなくても頑張る人」
「常に他人を思いやれる人」等々、いくらでもいると思います。
そして今、そういう人達が報われている世の中か、というと首をかしげたくなることも多々あります。

私は以前、青年誌に応募した作品で「ナンバー2」という
万年2番の短距離選手の漫画を描きましたが、これなんかはそういった
「1番しか価値はない」「2番以下は負け組」みたいな世評に対するアンチテーゼとして主人公を描きました。
(しかも主人公は不細工でライバルはイケ面。私にとって「イケ面=悪」な図式がある)
そこにはもちろん自分の姿もダブっています。

その時は丁度SMAPの「世界でたった一つの花」が流行っていたので
今一つ私の真意が伝わらなかったようですが・・・・・くそっ。

つまり、「結果よりも人間としていかに善く生きるか」という生き方が
私の思う「偉い人」なのかもしれません。

(うわ〜〜〜、何か偉そうなことばかり書いてしまった・・・
そういう私は欠点だらけのいい加減な人間なのであった。
だから自分にできないことを出来ちゃう人は皆「偉い」「すごい」と感じちゃうのです。 ちゃんちゃん。)
by mieru1 | 2006-02-26 18:06 | 雑記 | Trackback(1) | Comments(8)

新ひみつシリーズ「食べ物のひみつ」が出ます

宣伝です。
去年の秋から始まった仕事、
「食べ物のひみつ」
やっと2月28日に発売されます!
(880円・税が別に加算されます)

学研のホームページでは3月3日発売とあるので、それ以降なら書店に並んでいると思われるのですが、この「新ひみつシリーズ」ってあまり書店に出ないんですよね・・・。

プロローグの4ページだけアップしますので、
続きが気になった方は店頭でどうぞ。

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ーーーええと、
シナリオでは登場人物の過去からやってきた「モタイナイゾウ」少年が説明役になっていましたが、私は有名料理人の「茂田井内蔵」にしました。(ここに出てくるおっちゃん)
当然キャラクターは最初と人数も中身も違います。
ストーリーもしかり。
(漫画作りはこちらのほうが専門なのでこちらに全面的にまかせてもらえました)

自分では料理のできない「ダメ母ちゃん・田部留野(たべるの)アイ」が気に入っております。
食いしん坊で怒りん坊の娘「伊奈」は
実はドルジの娘、イチンホルロちゃんの愛称からいただいた、というのは秘密だ!

(注意:↓ココから先、苦労談。)

入れるべき知識の量も大幅に増量して作り直しましたが、私はあくまでも「漫画を描いた人」扱いなんですよね・・・
せめてここで「漫画を描く作業以外にも沢山の時間を費やした」ということを言わせてください・・・(つд`)
そうしないと自分の苦労が誰にもわかってもらえなくって・・・
(もちろん最終的な監修作業やチェック、DTP作業は編集の方達が行なっています。)

子育て中に勉強した「食事」についての知識が役立ちました。
回り道した分、こういうところで役に立つことがあるんだなぁ、と自分を肯定したい気持ちになりました。


しかし、年末のあの忙しい時期、デジタル処理は旦那さんに手伝ってもらったとはいえ、背景から全部一人で仕上げたんですよね・・・
よく出来たなぁ、と思うと共に「もっと絵のほうを頑張れればよかった」と反省しきりです。
買い手はやっぱり絵で選ぶことが多いでしょうし。
でも中身には自信がありますので、
子どもたち、親御さんたち、是非買ってください!!
by mieru1 | 2006-02-26 14:10 | 仕事 | Trackback | Comments(8)

「手塚治虫」の伝記漫画 描いてます

今週は3つ締め切りが重なり、明日から金曜日にかけてかな〜〜り大変です。

月刊誌「ちゃぐりん」(家のひかり協会)の伝記漫画のほうもペン入れ進行中ですが、
今やっているのが「漫画の神様・手塚治虫」です。

いつもネームは「子供達に少しでもわかりやすく」と
「こういうことをした偉い人」というのが伝わるように頭を悩ませますが
今回はハタと気付いてしまったのです。


ーーー「ちゃぐりん」には
手塚先生のアシスタントをやられていたという篠田ひでお先生や
「てづかマガジンれお」で連載していた板井れんたろう先生、
そして児童漫画の実力者、Moo.念平先生が描いていらっしゃるのです。

そしてさらに読者の後ろには手塚漫画世代の保護者の方々がっ!!


そう思うと余計にうかつな物は作れない!!と一人勝手にプレッシャーを受けてしまいました。((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル

監修は、もちろん手塚プロダクション様で、
初めて漫画専門の人からのチェックでどうなることやら・・・と心配していたのですが、思いのほか良い感想を得られて、内心かなり気が楽になりました。

が、問題は仕上がりですもんね。
印刷されてからが本当の評価になるので気張らねば。

机の作画面積以外は仕事の資料で山積みです。
描いているうちに段々資料の山がズレてきて雪崩が起きます。
まぁ金曜までの辛抱だ、と気をつけながら描いています。

ーーーしかし、こんな私が手塚先生の伝記を描くことになろうとは。

テーマを選んでくれた編集さんに感謝すると共に、天国の先生に少しでも認めてもらえるような漫画家になりたいものです。
by mieru1 | 2006-02-22 00:32 | 仕事 | Trackback | Comments(2)

「それゆけ!徹之進」5回目

今日お昼の2時にテレ朝でやっていた「藤子F不二雄感動秘話」を観て藤子F先生の児童漫画に対する情熱を観て文字どおり感動しました。

世の中漫画が劇画へ流れていくのを一人で阻止していたみたいで・・・
(そういう私も劇画好きでしたが)
最後まで「子供たちのために」創作活動を続けていたんですね。

私は発明もの漫画では「ドラえもん」よりも
「てづかマガジンれお」に掲載されていた「パパは天才」のほうが好きですね。
(発明家のパパがQちゃん並みにドジで癒し系なのがいい)

私も児童向け漫画、頑張らねば。

それにしても「徹之進」の漫画、あまりに人目に触れないので(朝日小学生新聞連載中)
時間をみつけては10話分くらいアップしようかと思います。
そのうち「ルイ・ブライユ」もアップしたいけど、とにかく吹き出し内に台詞を打ち込むのが面倒なので私の手書きで許されて。
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この回は(大した事ないが)私の武術指導も上手く決まってよかったな、というところ。(担当さんに「アクションにもう一ひねり欲しい」と言われたので)
この後の回もアクションがらみの展開が作れて良かったです。
by mieru1 | 2006-02-19 20:45 | 仕事 | Trackback(1) | Comments(2)

「ちょいモテ ちょいワルオヤジ」って・・・

埼玉の「残され島」に住んでいるせいか、普段文化的なものに触れる機会がありません。
普段テレビもあまり見ないので、なおさらです。
たまに電車に乗ると
「今はケータイかi-podが流行りなのね。」とやっと世間を知るわけです。

そんな私にも最近目にする言葉があります。

「ちょいモテ ちょいワルオヤジ」。

中年男性向けの雑誌『LEON』のコンセプトらしいが、
イタリアンファッションで不良中年風になってモテモテ!、ということらしい。(なんか頭の悪い説明ですね・・・)
しかし若い子ならいざしらず、いい歳したおっさんがそんな雑誌の真似をしてたら痛いだけだと思うのだけど、東京ではそんな「ちょいワルオヤジ」がウジャウジャいるのだろうか・・・?

旦那にそんな話をしてあげると

「何?イタリアン?ちょいワル?ちょいモテ?

ああ、あの襟がでかくて三角になってるシャツとか?
梶原一騎とか真樹比佐夫が着てたようなやつ。ガハハハハ。」

ーーーそれでは、ちょいモテではなくコワモテだ。

しかし、私のイメージする「ちょいワルオヤジ」とはこんな感じ。
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純国産の「ちょいワルオヤジ」はちっともモテそうにありません。
それ以前に私の頭の中こそが
「残され島」のような気がしてきた今日この頃。
by mieru1 | 2006-02-17 22:55 | 雑記 | Trackback | Comments(2)

バックアップ

Macが調子悪くなって(CD-Rが焼けない)からもう3年分くらい作品データのバックアップをとっていませんでした。
ハードディスクも本体のでなく、増設したほうに全てデータを入れてあるので
実質上ここがバックアップスペースになっているのですが、最近この増設したハードディスクも壊れるということを知りました。((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル

最近知ったことといえば
Macでは毎月行なったほうが良いという
「デスクトップの再構築」。
こんなパソコン初心者がデータで漫画を作っているなんて怖いですね。

去年、四苦八苦してOSを入れ直してからすぐにCD-Rに焼いておけば良かったんだけど、またディスクバーンに不具合があったらイヤな気分になるので(トラウマ)避けていましたが、いつ何時壊れるかわからないので勇気を出して挑戦しました!

データ量が大きいので中々書き込みが終了しません。
前の時は最後の「ディスクの検証をしてます」というのが出て、終了まぎわに
「不具合が発生しました」とか出て未遂に終わったのです。(トラウマになりました)
じっとデスクトップを見つめて、いつ何時あのダイアログボックスが出てくるのか?と
心臓をドキドキさせて私がフリーズしていました。
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長い時間がかかりましたが
とりあえず無くしたくない漫画のデータを中心にバックアップをとりました!
これでいつ壊れても安心・・・じゃなくって、あと3年はこのまま元気に動いていてもらわないと。
しかしMOでデータをバックアップしていた時を思うと実に沢山のデータが入るので感激ですが、今は更にその上のDVDで保存できるのでしたよね。

パソコンはすぐに進化していくので
ちょっと前のMacのはずなのにやたら古いMacに思えて困ります。
未だにG4も使いこなせていないというのに。
by mieru1 | 2006-02-16 20:12 | 雑記 | Trackback | Comments(4)

タイトル変えました

きっと誰も気付いていないと思うけど
「地味な漫画家・みえるのバカになれ」から
「地味な漫画家・富士山みえる」に改めました。

猪木イズムでいこうと思っていたが、やはりバカに徹せなかった。
このままでは看板に偽りあり、になり
「何か面白いことでも書いてあるのかな?」という期待を裏切ることになるので
これからは地の「地味で真面目な」日記でいこうと思う。

そうさ。地味で真面目なんで目立たないったらありゃしない。
そんな人間が描く漫画はやっぱり地味で目立たない。
目立たなくってもいいものを作っていこうっと。

ーーーところで「それゆけ!徹之進」の連載が始まって一ヶ月経ちましたが、
やっと感想の一文が漫画の横に載るようになりました。
「面白い漫画を描き続けてくださいね!」という言葉に感涙。

漫画が「面白い」って言われるのが何よりも嬉しいッス。
(絵が云々よりも)

まださほど手紙が来ているわけではなさそうだが、
男女問わず、各学年から手紙が来ていると聞いて自分の目標である
「特にこの年令・性別の子ども向け」を狙わなかったのが上手くいったのかな?と少し安心。
まぁキャラクターが犬っていうのも一因だと思うけど。

漫画家ふじやまみえるは
これからも子供達に向かって漫画を描いてゆくよ!
子供達に面白いと感じてもらえる漫画は
大きいお友達が読んでも面白いと信じて。
by mieru1 | 2006-02-15 00:00 | 雑記 | Trackback | Comments(2)

2月9日は「肉の日」にあらず

2月9日。
私は図書館で借りて来た手塚治虫の資料を読んでいました。
その時知ったのが丁度この日は手塚先生の命日だということ。
そのシンクロニシティに驚いた。
そういえば長男が生まれた次の月に亡くなられたんでした。
あれから17年もたったのか・・・・

ところで育児等で読みたいと思いつつ読めなかった
「ガラスの地球を救え」
今読んでも古びることもない、先生の先見の明の確かさに驚かされます。
そして私の考えってこうまでも手塚先生に影響を受けていたんだなぁ、と驚かされています。(手塚哲学とでもいうのかしら)

私のブログって、所々に「梶原一騎」の名前が出て来ますが、
もう一人の影響を受けた作家としての「手塚治虫」という名前はあまり出てこないですが、こんなにも思想的に同じだと、もしかして親よりも影響大だったのでは?と思います。
(それにしては漫画家としてこの開き方は一体どうなのかと・・・)

私はあまりSFは好きでないんですが、どうして手塚先生のSFは面白いな、と思うのかというと、その分かりやすさ、「多分そんな未来になりそう」と思わせる、納得のいく考え方、「そうだったらいいのにな」という身近な共感の部分などがあげられると思います。
そして根底に流れる「命」についてのメッセージが何よりも私に共感するのが一番でしょう。(どうもSFっていうと無機質なイメージがあって・・・)
「生きたいっ!」という気持ちは本能ですからね。

私は先生のように戦争体験はないですが、
小さい時から生き物が好きだったせいなのか、先生の生命観に共感を覚えます。
もしかすると幼い時に「死ぬかもしれない」という体験があるせいかもしれません。
(死ぬかもしれない体験=2歳頃、ペットショップの犬舎のガラス窓を舐めて血管に虫が入った・・・・回虫幼虫移行症とか言うらしい。当事は例のない病気で手術台に上がったことを覚えています)

育児中に買った「手塚治虫全集」もほとんど読んでいなく、
手塚ファンを名乗るのは間違っているのかもしれませんが、こうも影響されていると確認するとどちらかというとファンというより「手塚信者」というほうが正しいのかもしれません。
(「てづかマガジン れお」「火の鳥」「ブラックジャック」は暗記するほど読み返したので、これが私の「古典」になっています)

そして手塚先生の漫画に対する考え方も私と同じでびっくり。
「私は間違っていないんだ!」と思うと同時にそれは先生の考え方をそのまま受けているからなのでは?という気もしますが・・・

全集の中の「紙の砦」に収録されている自伝的な漫画を読んでも
漫画家として成功してもなお、精進することを怠らず、
誰よりも漫画のことを愛し、
漫画と読者に対していつも真摯な姿勢で取組んでいる精神が読み取れて
これが漫画の神様か、と再認識しました。
(そして同じ人間としてこんなに働きまくれたことが信じられません。)

私もせめて信者として先生の精神を見習って教えを守り
子どもの読者に私なりのメッセージを送っていきたいと思いました。

先生はもういないけれど、残された本を読んで
その考え方や漫画を学んでいきたいと思いました。
手塚先生、たくさんの漫画や本を残してくれてありがとう。

ーーーそれにしても
私も漫画ばかりじゃなく、世界の名作や映画をたくさん読んだり見たりしていれば・・・と後悔します。あああ・・・(涙)。
(でも体育会系のクラブに入った人は体力作りに時間がとられちゃうもんね・・・
まぁそれも自分ならでは、なので仕方ないけど。)
by mieru1 | 2006-02-11 12:19 | 漫画を描くこと | Trackback | Comments(2)

「こどものとも」50周年記念

先日、久しぶりに川越の紀伊国屋書店へ行った。
本屋さんらしい本屋というのも本当に久しぶりで何から見ていいのかわからなくなる。

その時児童書コーナーへ行ったら
「福音館こどものとも50周年記念」のコーナーができていた。
で、思わず買ってしまったのがこの本。
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今まで刊行された「こどものとも」の集大成とでもいう本。
図録のような、目録のような。
そして看板絵本作家のインタビューも載っていてお得な一冊。
読んでいると色々創作のヒントも感じます。
わが子がとっていた頃の「こどものとも」ももちろん載っているし、
何より私が本格的に絵本に入ったきっかけでもある。
(私はどちらかというと「かがくのとも」の方が好きです。
「かがくのとも」のこういった本も出るといいのに)

で、読みごたえ抜群のこの本を読んでいると
「子供達に良い絵本を」という作り手の志の高さに強くうたれます。
そこには売らんかな、の物作りの姿勢ではなく、
「良いものを子供達に」、という良心を感じます。


私が漫画を読み始めた頃、
手塚治虫の虫プロから出した「てづかマガジン れお」という幼年漫画誌がありました。
当事300円で、創刊から6号で廃刊になってしまったと思いますが、この雑誌も
「子供達に良い漫画を」という手塚先生の使命感を感じさせました。
もちろん私は何度も読み返し、今でも心に残っている漫画が沢山あります。
私の子供の頃はまだこういった子供に寄り添う漫画がありました。
たぶん、「赤い鳥」などの児童文学などに影響されたものだと思うのですが、昔は「児童漫画家」というと、「子供達によい漫画を描こう」という使命感みたいなものがあったんではないかと思います。

はたして今はどうかというと、そういった世界は絵本と若干の学習関係の漫画ぐらいにしか生き残っていないのでは、と思います。

例えば今、児童向けの漫画雑誌が創刊されるとして
誰が児童漫画の看板作家になるんだろう?
漫画雑誌では売れないということで淘汰されてしまったジャンルだと思います。

今の売らんかな、の漫画が悪いと言うのではなく、
そういう漫画の片隅にでも児童漫画を少々生き残らせることはできなかったのかな・・・とあの頃の楽しい漫画を思うと残念な気持ちになります。
by mieru1 | 2006-02-08 01:07 | 本読み/こども | Trackback | Comments(2)

集中力

ここ土日は、久しぶりに仕事が少なかったせいか、
珍しくヤル気が出なかったです。

ずっと掛け持ちでキリキリして仕事をしていたもんで、ちょっと余裕が出ると気が抜けたというか・・・
睡眠時間(寝起きする時間)もバラバラで、通しで7時間とかいうのも御無沙汰で、ただでさえ睡眠が浅いタイプなのに、頭も冴えず、珍しく胃も痛く、
「日曜日にペン入れ完成させよう。」と思いつつもこの調子で何も手につかず。

「こういう時は相撲と笑いだ!」と
気分転換をはかるも大相撲トーナメントはお遊びみたいなものだし、
司会は使えないし、トーナメント表はおろか今までの取組はおさらいしてくれないし、民放の低能さに脱力。返ってストレスに。
「ジャンクスポーツ」で千代大海を見て笑ったが、それでもヤル気が復活せず仕事は諦めて胃薬飲んでさっさと寝ました。

ということで今日は気力十分!
やっぱりこういう時は良く寝るに限る!

(ーーーーここからが本題)
以前、私の愛読書
「必死の力、必死の心」(黒崎健時著)を紹介しましたが、
この「必死の力=火事場の馬鹿力」とは
すなわち「集中力」のことですね。

勝負の世界でも集中力は大事ですが、勉強なども同じでしょう。
できる人間は集中力が違います。
創作の世界も自分の世界に没頭しているのが集中している時なのかもしれません。

で、この集中している時っていうのは人間の能力を最大に活かしている時なんだろうな、と思うのです。

では我が身を振り返った時、いつも集中しているかというと
ほとんど集中していないんでないかと・・・
仕事しながら時間が気になり「もうこんな時間だからお米をとがなきゃ。」とか
「6時までに仕上げなきゃ。」とか色んなことを考えています。
(とにかく考える事がとっ散らかっている)
一つの事を考えるとそれが次々と連想ゲームのようになってそれが続いている感じかな。
普段から何かをしながら別の事を考えているというのがよくある。

自分の場合、創作に没頭(集中)しているより、いかに気分よく仕事をしているかのほうが大事な気がする。
だから気分が沈んでいる時はなるべく仕事をしたくない。
そんな時に描いた絵はきっとつまんない絵になっていると想像つくから。
ルンルン気分で仕事している時はペンののりも力の入り具合も違う。
いかに高揚させるか、はその時選ぶ音楽によることも大きいが昨日のようないくら空気を入れても膨らまない時はもうお手上げだと思った。

漫画を描く仕事は好きで苦痛は感じないんだけど、
それと気力とは別物なんだな、と再確認した。
そして集中力って仕事量と締め切りと密接な関係があるなぁ、とつくづく思うのでした。
by mieru1 | 2006-02-07 01:00 | 雑記 | Trackback | Comments(2)