「ちゃぐりん いのちの歴史」

「ちゃぐりん」での伝記漫画は毎度大変な頭脳労働と作画で心身共に疲れる仕事ですが
とてもやりがいのある仕事です。

元々人間をテーマにした漫画や人生論などが好きなこともあって
毎月取り上げられる人物を掘り下げる作業は結構趣味と実益を兼ねているかもしれません。
その人の歴史を10ページにまとめる作業が一番悩ましいのですが
何故その人がこういう行動をとったのか、その性格、とりまく環境、動機を探り、その人の謎が解ける瞬間がまた楽しいのです。
そうするとネームの台詞も、この人ならきっとこういう気持ちでこういう台詞を言っただろうな、と自分の想像で書けて文字ばかりの漫画になりがちなネームに少し血が通う気がします。(自分の漫画のキャラになったな、と思います)
クライマックスに向け伏線を張り、徐々に盛り上がるようにストーリーを組み立てて行きます。(選ぶエピソードも必要最低限のポイントだけに絞ります。アソビのコマは無いのです)

今回入稿した西郷隆盛は、このくらいの資料を活用しました。
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10ページの子供向けの学習漫画なので、あまり沢山資料を読んでもいけません。
あまりに細かい所まで詳しくなってしまうと、「あれもこれも入れなくちゃ。」ということになり、すっきりまとめる頭でなくなってしまうからです。

写真の資料が沢山載っていると参考になるので、なるべくそういう本を借りてきます。
日本史関係は小学館の歴史学習漫画が一番資料として参考になります。
内容のほうは、これまた子供向けなので、子供の本のコーナーから主に借り
難しい歴史背景の勉強は、これも子供向けの参考書や息子が小学校で使っていた資料を活用します。
(あまり詳しいことを書いても子供には理解できないので、内容もシンプルに
噛み砕いて描かねばなりません。)

資料は主に図書館で借り、編集部さんからも送られてくるので助かります。
本当は読みながら大切な所に斉藤孝氏が提案する3色ボールペンでラインを引きたいところですが、付箋をボールペン代わりにして読みます。
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ネームが完成すると重い荷物を下ろしたような気持ちになります。
そして下書きをおよそ2日間で終わらせるのですが、だいたい絵を描き始めると
必ずといっていいほど、その漫画のキャラが夢に出て来ます。(夢の中でも仕事しているんです・・・やだなぁ)

だいたい下書きからデータ完成まで5日がギリギリのライン。
本当はもう1〜2日あるとすごくいいんだけど、毎度そう思いつつ・・・・上手くいきません。

毎月大変大変と思いつつ、これまで何とか乗り越えたことが自信につながります。
作品の出来は取り上げる人物にもよって様々です。

毎月この仕事に取りかかる時は他の仕事と比べてかなり気持ちにプレッシャーを感じますが、先に述べたように一人の人物とじっくり向き合って一つの物語にすることに
とてもやりがいを感じます。

そしてそういう仕事が連載という形でもらえるというのは
本当に珍しいことだし、(まず載る場所がない)
このお仕事をくださっている
「ちゃぐりん」編集部さんには本当に感謝感謝の気持ちでいっぱいです。
by mieru1 | 2008-02-07 01:37 | 仕事 | Trackback | Comments(0)
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