子どもは風をえがく

先日ユジク阿佐ヶ谷で上映されていた中瀬幼稚園の一年を追ったドオキュメンタリー映画「子どもは風をえがく」を鑑賞してきました。
最終日には園長先生が急遽トークのためにやってきて20年ぶりの再会となりました。

それにしても。
当時の幼稚園の園庭は今のターシャの庭のように草木で生い茂っていなく、泥の園庭で一日サッカーをして終わる子もかなりいました。
なので今の園庭は私にとっては新鮮で、より中瀬らしい遊びが展開されているのだな、と羨ましく思いました。

映画の前半はわりとイベント中心で派手な感じがしましたが後半になると子どもの自然な園での様子が垣間みられて自分としては、こういう「ハレ」じゃない日々が観たかったので良かったです。
都会では考えられない自然の中で遊ぶことが今はどれだけ贅沢なことでしょうか。
いや、今私が住んでいる埼玉も自然は豊かですが中瀬の子どもほど自然に親しんではいません。
五感を使って暑い冷たい、ザラザラ、ぬるぬるなど色んな感触、匂いを毎日経験してほしいものです。
子ども達の表情の豊かさ、逞しさに微笑ましくなります。

それにしても先生方。あんなにハードなお仕事されていたんですね?(汗)
水はおろか、泥をかけられ、落ち葉に埋もれさせられ。
落ち葉に埋まっているのは写真で見た事あるんですがあんなに汚されて先生も体をはって子どもと遊んでいる姿に、その体力に驚かされました。お疲れ様です。

20年前担任だった先生に伺ったところ、当時も同じで今とあまり変わらないとのこと。そ、そうだったんですか・・・。(汗汗)
私達は子どもを送迎するだけだから普段先生方の授業風景を見る事はなかったので驚きの発見でした。
あんなに大変なお仕事をされていたとは。ありがとうございました。

そして毎日のように泥だらけ、ずぶ濡れと汚す事が仕事になっている子ども達。
あの園に通うとはそういう事を許せる親だけ。
今でもそういう親御さんがあそこに住んでいる事に感激しました。やったね!と拍手を保護者殿におくりたくなります。

そうそう、私もあの頃は毎日靴を最低二足は洗い、靴は長靴を含め5、6足は常備していたと思います。
「子どもは汚すのが仕事だよ。」と常々言っていたので目の前でわざと転がって汚した時は泣きたくなったことは忘れません。
子どもにしたら母親は汚すと嬉しいんだ、と思ってたんでしょうね。













そして園長先生お得意の幼児画についての解説。

当時も鳥居昭美さんの本を勧められたと思います。
自分も絵を描くので当時とは違う気持ちで映像を観ることができました。

3歳児はお題は頭にあるものの、描いているうちに自分が引く線、色の中に引き込まれ、筆を使う感触、色がつく感触、そういうものに夢中になって段々お題はそっちのけになり、たっぷりと含ませた絵の具、大きな紙の中で遊んでいるというか気持ちを解放している気持ちよさを楽しんでいるんだろうな、と。
粘土遊びと同じ「絵の具遊び」。

4歳になると「上手く描こう」という自意識や他人を意識した絵になり、きちんとした形を描くようになる。
ここに人間の発達を感じるけれど、同時に後戻りできなくなるんだなぁと。
あの邪気もなくただ描く事だけを楽しんでいるノビノビと描いた絵はかけがえのないものなんだけどね。
だから画家が子どものような絵を描きたがるんだな、と。

虫やヒキガエルを躊躇せずに掴む子。捕まえたいけど止めておこうかと葛藤する子。竹の子村をはじめ今では以前よりもっと沢山の生き物と触れ合えることでしょうね。

いいなぁこういう子供時代を過ごせて。
きっと子ども時代の宝物になるよ。
そしてこういう遊びはこの年齢でないとできない事を経験しているんだよ。
大人になってから泥遊びなんてしたくなくなるものなんだよ。
子ども時代を子どもらしく過ごせることは幸せなんだよ。
だから今、それをサポートしている親御さんには毎日洗濯物が大変だろうけどもう少しつき合ってあげてね、と
応援したくなりました。

ドローンで空中撮影される中瀬幼稚園は普段観る事のない視線でとても新鮮でした。
都会の町中にここだけ森が広がっている不思議な空間。
私にとっては夢のような光景でした。
我が子もこういう中で過ごせた事を今も幸せに思っています。

本当に今、親の立場で思い出しても楽しい園生活でした。
担任のY先生も中瀬時代は濃密な時間だった、と感慨深げなのが印象的でした。
これからも子ども達はあそこで沢山楽しい思い出を作っていくんだろうな、と想いを馳せたのでした。
by mieru1 | 2016-03-10 20:27 | 本読み/こども | Trackback | Comments(0)
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