今日の「クローズアップ現代」は漫画「ワンピース」が何故多くの読者に受け入れられるのか。
読んだことはないんですが、作者の尾田先生は任侠映画の大ファンで、そこらへんが漫画のキャラクターやテーマに活かされているとのこと。 そして読者に受ける理由としては、人間関係が希薄になった現代だからこそ、「ゆるぎない友情」「仲間との絆」に読者が感動するとのこと。 意外と根底に流れるのは古くさいものだったのか、と思うとやはり日本人にとって友情や人情が普遍的なものなんだなと思いました。 「一人の力だけでなく皆で力を合わせて難局を乗り越える、友情パワー」というのを聞いて 「みんなの力」を表に強く打ち出してきたのが「ドラゴンボール」辺りだと思うので ああ、やっぱり自分の少年漫画の好みってもっと古くさいんだなぁ、というか 梶原一騎なんだなぁ、と再認識しました。 友情もいいんだけど、やっぱりワタシは「一匹狼」的な人間のほうに魅力を感じます。 任侠ものでいうと「座頭市」とか「木枯らし紋次郎」とか?(観てない) 「一匹狼」「アンチヒーロー」広い範囲で言うとマイノリティーに共感するというとか。 どんなに仲が良くても一定の距離を置いて決して馴れ合わない友情といいましょうか。 70年代の漫画やテレビ、映画はそういうヒーローものが多かったなぁ。 チームよりも個人。 それは自分の人付き合いにも言えます。 人は一人で生まれ一人で死ぬ。 人は人、自分は自分。 どんなに仲が良かろうと孤独を抱えて生きるのが人ではないか・・・というのがずっと根底にある気がする。 音楽もどちらかといえば寂しい哀愁ある曲が好きだ。 子供の頃、「みなしごのバラード」はもちろん、「荒城の月」とか「影を慕いて」とか好きだったぞ。(ふっ、古すぎる・汗 ) つい先日亡くなったゲイリー・ムーアーの「Business As Usual」だって大好きだっ!! だからスポーツも団体競技より個人競技の方が好きなのかも。 個人競技は自分一人で闘うと同時に自分との闘いでもあるから。 そういう好みってどちらかというと求道的。 自分の職業を考えてもそういった嗜好が反映されてるし、そういう性格だからそういうものが好きとも言える。 う〜〜〜ん、そう思うと朝青龍ファンというのも実に納得できる。 自分の性格に基づいて生きているんだな。というか、そういうふうにしか生きられないんだろうな。 で、この番組を観た後、平成生まれの漫画家は一体どんな友情を描いていくのだろうか、と思いました。 小さい頃からネット環境が当たり前でリアルでない友情が最初からある。 五感を通した経験も減り、興味の範囲も狭い。 大勢の友達と団子になって遊ぶような体験も少ないだろう。 ワタシの子供時代とは全く違う生活環境で育った彼らが紡ぐ友情物語とはどんなものになっていくのだろうか? 逆に「一匹狼」なんてものには共感しないのだろうか? 「一人ボッチ」は恥ずかしかったりイジメのイメージなのだろうか?(大学で「トイレ飯」なんてのも聞くがあれは本当なのだろうか?都市伝説にしか思えない。ボッチは恥ずかしくないよ!独りだっていいじゃないか。) でもある意味「孤独感」の益々強まった現代において逆に「一人で闘っていく者」に共感するかもしれない。 どんな環境でも人間の根っこは変わらないと思うので。 次の世代が紡ぐ友情がどんなものになるか、自分の嗜好がわかったのと同時に興味が湧いた次第です。
by mieru1
| 2011-02-09 20:57
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Comments(4)
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senangxsedih
at 2011-03-08 11:41
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お久しぶりです、久々にゆっくり楽しくブログを拝読しました。
「一人で闘う、、、、」同感です。 今まで意識して、映画や漫画などを読んでいたわけではないけど、このみえるさんの記事を読んで、「ああ、私もそうかも」と気づいちゃった。 まさに私たち朝青龍ファンだし。 ああ、これって「ロック」に通じるかも。 「ワンピース」私のまわりにも好きな人がたくさんいて(同世代のシングルマザー、30代前半女性、20代男女、フランス人などなど)、そのファン層の広さに興味を持って読んでみたけど、今一歩しっくりこなかったのよね。 最初の2巻くらいはおもしろいとはおもったのだけど、その先を読みたいと言うほどではなかったのだ、なぜか。 次回お会いして、またたくさんお話できる楽しみにしてます。 会場希望としては、亀戸のモンゴル料理なんだな~。
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senangxsedih
at 2011-03-08 11:46
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たびたび失礼します。 最近黒澤の「用心棒」と「椿三十郎」を観てすっごく感動したの。 未見でしたら、ぜひ。
一匹狼、アンチヒーロー、こんな言葉最近聞かないね。 なんだか私達の世代を感じるなあ。 現代っ子とはつくづく違うのか知らん。
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mieru1 at 2011-03-09 15:26
>senangxsedihさん
この前はお会い出来なくて残念でした。 新居生活は慣れましたか?いつも美味しそうな食事の画像が羨ましいです。 「ロック」と言われて、やっぱりその時代だから一匹狼的なものが受け入れられたんだなぁ、と思いました。 自分が一匹狼が好きなところは立ちふさがる壁を自分の頭でどうにか解決する、という自立した姿でしょうか。 あの時代の男は子供の憧れになるような人でしたよね。 当然仲間もいるんだけど主人公が孤軍奮闘してると、見捨てる訳にもいかずに「ちょっと忘れ物を取りに来ただけだ、勘違いするな。」って感じで仲間も素直に協力するんじゃなくって何か言い訳付き。(笑)で、終われば「じゃあな。」って去ってしまう。それぞれの人物が自立してる感じ。「困ってるから協力してくれ!」というのとは違う。 でも今は例えば横綱のような特別な地位にいる人にも普通の人の常識を当てはめようとして皆同じ人、って意識になってそこからはみ出ると叩くというか、自分達と異質なる者を嫌うというか。 時代背景を考えると平和になって独りで生きなくても何とかなる世の中だから一匹狼的なものが受け入れられなくなってるのかな、と思います。
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mieru1 at 2011-03-09 15:31
>続き
黒沢映画、どちらも観ましたよ。「用心棒」の方が好きかな。 黒沢映画は数多く観てませんが「七人の侍」「隠し砦の三悪人」が好みかな。どちらかというと複数人とのアンサンブルの方が面白い。 「隠し砦〜」の方はスターウォーズの元ネタになった映画。最初はヒステリックに怒る姫にウンザリしましたが隠れて号泣する姿にヤラレました。姫いいよ姫! 気の強い女は「鉄の女」とも呼ばれますが絶対人目に触れないところで沢山泣いてると思う!これは脚本家の人物造形が上手いと感心しました。 あとは三船敏郎が槍で闘うシーンと両手を離して馬で疾走するシーンが最高にカッコいい!お勧めです。
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