知識ではなく知恵が好き

ネームを送ってから返事が来るまで祝日を挟んでしまったので今日返事が来る予定。
しかし時間に間に合わせるためギリギリで描いたネームは自分では不出来の部類に入ると感じていたので
休み期間中に寝かせて書き直すことにしてあった。こんなのを発表したら いたたまれない。
時間がある限り粘るのだ。


資料を読んですぐにネームに移行すると頭の中が整理されていないので、どうしても説明調になってしまい
盛り込まなければいけない内容が優先して、ネームとしては良い出来にならない気がする。
本を読んで1〜2日頭の中で整理して、ネームの第一稿も同じくらいの期間寝かすと冷静になれる気がする。
(そうは言ってもいつも時間が無い)

今回はネームの時には読めなかった「プーチンと柔道の心」を読む。
これが正解でした。
日本人から見た柔道ではなく、ロシア人(プーチンとその師匠)から見た柔道をまとめてあるので
日本柔道の良さが際立って見える。と同時に頭の中も整理された。
多角的に物を見る大切さ。他の国から見た評価というのも客観的に判断するのにもってこいでした。
自国から見るとどうしても蛸壺化してしまうから。

嘉納治五郎の一生を追うだけでなく、あくまで柔道を中心に再構成。
本を読んで嘉納治五郎は「柔道を作った人というよりも教育者の面が強いのかな。」と思っていたのですが
やっぱり「柔道あっての」教育者である訳ですし。
日本で滅びかけた柔術が柔道に生まれ変わってやがて世界に広がりオリンピック種目にまで成長するのもドラマチックだし。
平成24年度から中学で武道(柔道、剣道、相撲)の授業が必修になるというのもあって
改めて子供達にこれから習う柔道の歴史と精神性を紹介する内容になったかな、と思います。(もちろん嘉納治五郎を通して)

それにしてもプーチンさんのお師匠のインタビューはいいこと言いまくりなので思わずコピーして保存しました。
人柄も素敵。こういう人になりたいものだ。(笑)

昔からですが、「体験を通して出て来る人生哲学」みたいな含蓄のある言葉って好きなんですよ。
職人さんとか、スポーツマンとか、苦労した中で生まれる気付きの言葉にとても引きつけられます。
「知識ではなく知恵」。
知識は時代が進むと中身が変化することがあるけれど、
体験を通して悟ることは時間に影響されない重みがあります。
だいたいどの時代でも偉い人達は根本的に同じ事を言っているからね。
どんなことにも影響されない「普遍」さが好きなんです。流行はどうでも良いほう。

アントニオ猪木は好きじゃないけど、彼の語録は結構好き。
梶原一騎の漫画も一騎先生の人生から生まれたんだな、と思う言葉が熱くて心を打ちます。力強い。
でも今流行りの漫画の名台詞みたいのは頭で考えたものくさくて好きではありません。嘘くさい。
自分が年をとったせいかどうも青臭く感じちゃっていけませんね。

「僕らには無限の可能性があるんだ!」とか中身の無いことを言われると
「可能性なんてものは努力しなくちゃ生まれないんだよ!」とか突っ込みたくなっちゃってね。(ババくさ)
そのせいか最近は漫画よりもドキュメントとかノンフィクションの本やテレビばかり選んでしまいますね。(見る暇ないけど)
そういった意味でも今やってる伝記漫画シリーズは色々な人を知る機会に恵まれていてやりがいがあります。
実際、事実は小説より奇なり、で頭で想像するより現実の方が上回ることもある訳で。

そういうことをいつか自分のオリジナル漫画で反映できればいいなーー、と思っています。
by mieru1 | 2010-11-24 22:55 | 仕事 | Trackback | Comments(4)
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Commented by mick at 2010-11-26 08:23 x
みえるさん、ご無沙汰です。
お仕事、意欲的かつ快調にこなしておられるようで実に嬉しく頼もしいです♪
黒帯プーチンを読まれたんですね?未読ですが面白そう。う~むやはりただもんじゃなかったんだ。あの酷薄でひらめのような風貌からは想像できなかったことが多く語られているのでしょうか。
蒼天航路、二度読みましたが面白かったです。名前をすぐ忘れるのが難点。。。
その後三国志の関連本を読みましたが最近安野光雅の繪本三国志ってのを図書館で見つけ驚きました。ポピュラーなエピソードが簡潔にまとめられていて図柄も彼の世界観たっぷりでばばぁにも分かり易く気に入ってます。本も予期せぬ出会いってありますね~
Commented by senangxsedih at 2010-11-26 09:17 x
みえるさん、お仕事を通していろんな本を読まれるんですね。 作品ごとに取材や情報集めたいへんでしょうけれど、その分たくさんのことが蓄積されて、それらがぜーんぶ今後の作品の栄養にもなるんでしょうね。
ところで先日、知人から去年の紅白歌合戦のDVDを借りて見たのですが、唄われる内容で「無限の可能性」的ものが多く見受けられて、うーむとオットと唸ってしまいました。 やっぱ齢をとったんでしょーかねー。 
Commented by mieru1 at 2010-11-30 05:26
>mickさん

おひさしぶりです〜〜。ひそかに体調でも崩されているのかと心配してました。お元気そうで何よりです。
プーチンさんの本、ご本人の出番はほとんど無いです。あってもインタビューですし。しかし子供時代は不良でした、というお話にビックリしました。で、柔道と出あって精神的に影響を受けたと。ロシア(プーチン氏周辺?)ではかなり柔道の精神性を重視しているようでそれもまた驚きでした。どちらかというと日本の方が危ないんじゃないのか?と。

おお、すっかり三国志にハマっておられるのですね。
どーも漢字の画数が多いと手が伸びなくって・・・
安野光雅の絵本ですね。今度図書館でチェックします。そうだ、休みになったら本を借りようと思ってたの思い出した!ありがとう。
Commented by mieru1 at 2010-11-30 05:38
>senangxsedihさん

一年を通せばそれなりに読書しているはずですが、仕事絡みなのであんまり読書した気にならないんですねよ。読めば面白いんですが、自分の楽しみで読むのと違うから。

紅白歌合戦ももう何年も観てないな〜〜。
毎年年末は紅白が終わってから「ゆく年来る年」→「年の初めはさだまさし」の方が恒例になってます・・・・
私もラジオで「無限の可能性」の歌詞でコンサート会場が盛り上がっていたのを聴いたことがあります。
若い子は経験が浅いので、こういった耳障りのいい言葉に騙されちゃうんですよね・・・少年漫画でもきっと作者が今まで読んできた漫画やアニメ、ゲームの台詞から出て来る言葉なんだろうな、というのを感じます。経験を通して出て来る感情と違うな、と。
で、そういうのは「リアルじゃない。」と思うし、いくらファンタジーの世界でもリアルに嘘をつき続けてくれないと興ざめしちゃって、もっぱら漫画も大人向けばかり読みます。年相応になったんでしょう。きっと。(笑)
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